他人を説得するための秘訣とは?

et9ul

仕事やプライベートに関わらず、誰かを説得する機会は多いと思います。仕事で自分の意見を通したり、プライベートで友達に頼みごとをしたりなどということですね。我々は生きていく以上、誰かを説得しなくてはいけません。

しかし、人は他人から強制されることを嫌います。誰でも、自分の意志で決定したいと思っているわけです。なので、効果的に誰かを説得するのであれば、自分の意志で決めたと思わせることが重要だということですね。

ここでは、効果的な説得方法について解説を行います。

判断材料を与える

先述したように、人は選択を強制されることを嫌います。なので、本人に納得して決定してもらうためには、判断材料を提供する必要があります。つまり、選択を迫るのではなくて、材料だけを与えて自分で決めてもらうわけです。

この時に、選択せざるを得ない状況を作ることが大切ですね。A、B、Cの選択肢からAを選ばせたいのであれば、BやCのリスクや問題点を伝えることで、Aを選択させるように仕向けるということです。

『太陽と北風』という童話でもありましたが、無理やりに決定させようとするのではなくて、自発的に決定させるように働きかけるようにしましょう。トップの営業マンなどは、このやり方を心得ています。自分の思うような選択をしてもらえますし、相手も納得してくれるので、両者にとってWin-Winの関係だといえますね。

問題点の認識と解決の根拠を提示する

相手に判断材料を与えるときには、「現状の問題点の認識」と「解決の根拠」を明確にしましょう。この2つが揃って初めて、相手は納得して決断してくれることになります。

たとえば、「ノー残業デー」の設定を上司に相談するとします。この時に、「毎日残業だと疲労が溜まりますし、週に1日は残業なしにしましょう。」と提案しても、個人の願望のようにしか思われません。

しかし、以下のような言い方だとどうでしょうか?

「当社の社員は、連日の残業で生産性が低下しています。営業成績は○○万円となっていますし、離職率は○○%にもなっています。このままだと業績が悪化する一方なので、何か対策が必要かもしれません。週に1日のノー残業デーを設定すれば、社員の士気も高まる可能性があります。私の試算では、営業成績を○%ほどアップさせることができると考えています。」

まず、現状の問題点を認識させて、このままではリスクがあると知らせます。そして、その解決策を提示して、メリットも伝えるようにします。こうすれば、説得力が非常に高いですよね。上司からの承認が得られる可能性も、非常に高いといえるでしょう。

根拠を集めるときのポイント

解決の根拠を伝えるときには、その信憑性が非常に大切です。胡散臭いデータを出したとしても、信頼できませんよね。なので、公的機関が出しているデータを利用したり、新聞や雑誌などの情報を根拠にしましょう。

ネットで軽く調べた程度の情報だと、信頼性が低いことが多いです。なので、ちゃんと社会的な権威があるソースを用意することが大切だといえますね。そして、グラフや表などの視覚的なデータがあると良いです。言葉だけで説明しても理解に限界がありますが、視覚的な情報があることで圧倒的に分かりやすくなります。

主語に気を付ける

誰かを説得するときに、「あなたは、○○するべきだ!」などと断定すると、かなり高い確率で反発されると思います。これは、一方的に決めつけているような表現なので、強制していると捉えられるからですね。

相手を怒らせてしまう場合もあるので、ケンカになってしまうかもしれません。そのため、もう少し柔らかい伝え方を考えるようにしましょう。

こういった時には、主語を自分にすることが効果的です。

A:「あなたは、○○するべきだ」
B:「私は、あなたに○○してほしい」

上の例だと、「B」の言い方をすると、断定的な表現にはなりませんよね。あくまでも自分の意見を伝えているだけなので、相手を不快にさせることはありません。相手にとっても受け入れやすくなりますから、メリットのある伝え方だといえます。

以上、他人を説得するための秘訣を紹介しました。相手のプライドを傷つけることなく、自分で選ばせることが重要だといえます。なので、力ずくで強制するのではなくて、相手が喜んで決定できるように工夫をしましょう。

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