管理職としてチームを持っているなら、部下の教育が重要な課題となりますよね。早く一人前になってもらおうと指導しても、思った以上に伸びてくれないことが多いです。これは、すべてのリーダーが持つ悩みではないでしょうか。
そんな時には、コーチングのスキルを試してみましょう。コーチングとは、部下の自発性を促して、成長を促すためのテクニックです。アメリカではメジャーな考え方となっていて、チームマネジメントにおいて重要な要素となっています。
これを生かすことで、自分の部下のモチベーションを高めることができるはずです。
コーチングのスキルについて
ペーシングで安心感を持たせる
チームとして結果を出すためには、上司と部下との信頼関係が大切ですよね。組織のメンバーが上司に対する不信感や抵抗感を持っていると、思うような結果を出すことができません。なので、「ペーシング」というテクニックを使って、部下に安心感を持ってもらうことが重要です。
ペーシングとは、相手の呼吸や声のトーン、姿勢などを合わせることです。人は本能的に、自分と似ている人に対して親近感を覚えます。会話でも共通点があると仲良くなりやすいのはそのためですね。
逆に、自分と異なる人に対しては、警戒心を抱きやすくなってしまいます。上司と部下との間の関係が悪い場合には、ペーシングを意識してコミュニケーションを行ってみましょう。「君たちと同じですよ」というメッセージを送り続けることで、距離感が近くなるはずです。
聞き役に回って思考を整理させる
人は自分の考えを正確に理解できていない場合が多いです。自分が何をしたいのかが分からずに、モヤモヤしてしまっていることがあるわけですね。部下がそんな状態で仕事をしたとしても、満足のいく結果は得られないでしょう。
なので、ちゃんと思考を整理してあげる必要があります。そのために、部下の話をしっかりと聞くようにしてください。部下に自分の考えをドンドン話させると、その過程で思考が整理されていきます。情報をアウトプットすることで、脳内で情報が取捨選択されるからですね。
ですから、話しているうちに新しいアイデアが浮かんだり、悩みが解消されるということはよくあります。また、話を聞いてもらって安心感を持つ人もいるので、信頼関係を築くためにも聞き役に回ることは大切だといえますね。
選択肢を広げるための質問
部下に質問をすることで、新しい視点が見つかったり、選択肢を増やすことができます。「相手の立場だったらどう感じる?」と質問すれば、違った視点で考えさせることができますよね。また、「他の方法はある?」という質問だと、別の選択肢を見つけることが可能です。
自発的に考えさせることができるので、こちらから無理に強制するよりも行動に移りやすいといえます。他人から指図されるのを嫌う人も多いので、こういったやり方だとプライドを傷つける心配はありません。自分で考えた結果なので、責任感を持って行動してもらえるはずです。
モチベーションをアップさせる承認
人がやる気を失ってしまうのは、承認欲求が満たされていないときです。つまり、「自分は必要ないのかも」と思ってしまうと、人はモチベーションが下がるということですね。なので、部下の変化や成長に気付いたときには、早めに褒めるようにしましょう。
「仕事が早くなったね」とか「勉強熱心だね」など、何でも構いません。日頃から褒める習慣を付けていると、「自分は認められている」と部下は思うはずです。承認欲求が満たされるので、高いモチベーションを維持することができるでしょう。
以上、部下を動かすためのコーチングのスキルを紹介しました。優れたリーダーほど、人を動かすのが上手いです。社会で結果を出すために必要なスキルなので、しっかりと覚えておくようにしてください。