友達や同僚など周りの人で、急に元気をなくしてしまうことがありますよね。
- 受験や資格の勉強が上手くいかない
- 仕事で結果を出すことができない
- 生きていくのが嫌になった
- 失恋してしまった
- 人間関係で問題を抱えている
など、人が落ち込んでしまう理由は様々だと思います。
そういった時に、どんな言葉をかけるべきか悩むかもしれません。
励まそうと思っても、言葉を間違えると逆に傷つける可能性があります。
なので、慎重に声をかける必要があるでしょう。
ここでは、相手のタイプに合わせた励ます言葉の選び方を解説します。
目次
相手を励ます前に意識するべきこと
まずは気持ちに共感することから始める
相手を慰める時に、何も考えずに「頑張って」などと言うのは禁物です。
「私の気持ちも知らないで!」などと、反感を受けるかもしれません。
相手からすると、無責任な印象を与えてしまうからですね。
なので、声を掛ける前に、相手の立場に共感してあげましょう。
どういうことかというと、聞き役に回って相手の話を聞いてあげるわけです。
落ち込んでいる理由を知ったうえで、「大変なんだね」と共感してあげてください。
そうすれば、反感を買うことなく、気持ちを落ち着かせることができます。
人は誰でも、自分のことを理解してほしいと思っています。
この気持ちを『自己重要感』といいますが、自分のことを重要視して価値ある存在だと思われたい欲求があるわけです。そのために必要なのが、ちゃんと話を聞いてあげるということですね。
具体的なアドバイスをするよりも、相手の気持ちを理解することを意識してください。
これを理解していなければ、効果的に相手を励ますことはできません。
実は、「頑張って」という言葉は、相手を追い詰める可能性のある危険な言葉です。
「今の頑張りでは足りない」というメッセージとなるからですね。
それよりも、現状を認めるような言葉の方が、相手に負担を掛けなくて済みます。
「無理しなくて良いよ」とか「少し休もう」といった言葉です。
なので、今の相手を受け入れてあげて、肯定することを意識しましょう。
相手のプライドを傷つけないようにする
落ち込んでいる人を無理に慰めようとすると、相手のプライドを傷つけてしまうことがあります。
特に男性の場合だと、「かわいそうな人」というレッテルを貼られるのを嫌うからですね。
だから、問題解決のアドバイスをするのではなく、自力で解決できるように促すのがポイントです。
そうすれば、プライドを傷つけることはありません。
具体的には、聞き役に回って、言いたいことを言わせてあげるということです。
先ほどの、「共感する」に通じる部分がありますね。
相手の気持ちを吐き出させることを、最優先に考えてください。
そうすれば、自然に心がスッキリして、自己解決の糸口を見つけ出せます。
ただ、注意点としては、上から目線にならないことです。
「話を聞いてやる」といった態度になると、「お前に何が分かるの?」と反発されてしまいます。
「力になれるか分からないけれど」といった低姿勢で聞くことが、正しい聞き方の方法だといえますね。
自発的に問題解決させるためには、聞き役に徹することが大切となります。
相手が話しやすい空気を考えて、気持ちよく話せるようにしましょう。
変に気を遣う必要はない
先ほどの話と矛盾するようですが、極端に気を遣う必要はありません。
必要以上に低姿勢になると、相手は「気を遣われている」と思ってしまいます。
そうすると、自然体で話してもらえなくなるわけですね。
なので、普段と変わらない対応を心がける必要があります。
いつもと同じように話しかけて、自然に話をさせるのが理想的です。
この辺は、相手との関係性にもよりますから、どういった対応が最も自然なのかを考えるようにしてください。
相手のタイプに応じた励まし方
強がるタイプ
強がりな人は、落ち込んでいることを自分では認めません。
「元気ないね」と言っても、「そんなことないよ」と返してくるタイプですね。
口では大丈夫だと言っていても、明らかに元気が無い表情をしているのですぐに分かります。
こういった人は、プライドが高いので他人に弱みを見せるのを嫌がります。
だから、誰にも相談できずに一人で悩んでしまいがちですね。
下手に声を掛けてしまうと、相手を怒らせてしまうかもしれないので注意しましょう。
具体的な励まし方としては、「最近、忙しそうだね」などと自分の感想を伝えることです。
自分の思ったことを伝えているだけなので、反論を受けることはありません。
そして、表面的な世間話をしつつ、落ち込んでいる原因を探るようにしてください。
少しずつ相手も心を開いてくれるので、自然と本音で話してくれるようになるはずです。
本音を聞くことができれば、「大変だよね」と共感しつつ「今のままで大丈夫だよ」と認めてあげるようにしましょう。
自虐的なタイプ
強がるタイプとは対照的に、「どうせ私なんて」と極端に自分を卑下するタイプです。
日本人には、このパターンの人が多いと言われていますね。
自分を下げることで、周りから心配してほしいと思っています。
基本的に、周りに構って欲しいと思っているため、励ましやすいでしょう。
気の済むまで話を聞いてあげて、相手を肯定する言葉を投げかけてあげれば解決する場合が多いです。
具体的には、落ち込んでいる理由を聞いてから、その人の良い所を褒めてあげるようにしてください。
「マジメで頑張り屋さんだよね」とか「普通の人よりも思いやりがあるよね」などと肯定することで元気づけることができます。
また、エピソードを交えて褒めると効果的です。
「先月のプレゼンの時、前日の深夜まで残業して資料作成していたよね。すごく努力家だと思ったよ」といったことですね。
エピソードに具体性があるほど、自信を持たせてあげることができます。
泣いているタイプ
感情的になって、泣いてしまう人もいますよね。
こういったタイプは、あまり刺激すると感情が爆発してしまうので注意が必要です。
とりあえずは、「どうしたの?」と質問をしてみてください。
理由を説明してくれたのなら、ゆっくりと頷きながらすべてを聞いてあげましょう。
もしかすると、明確な理由が無いのかもしれません。
色々な気持ちが交錯して、訳も分からず泣いている場合もあります。
そういった時には、口出しせずに話を聞いてあげます。
相手の気が済むまで、トコトン話を聞いてあげるのがポイントですね。
一通り話を聞き終わったら、「大丈夫だから」と前向きになる言葉を掛けましょう。
また、質問しても何も答えてくれない人もいるでしょう。
そういった場合には、何も言わずにそばにいてあげてください。
無理に理由を聞き出そうとすると、余計に心を閉ざしてしまいます。
だから、自分から話そうとするまで、こちらからはアクションを起こさない方が良いです。
気持ちが落ち着けば、何かしらの相談をしてくれるでしょう。
その時には、親身になって話を聞いてあげることが大切です。
他人を励ますときに使える言葉
どうしたの?
落ち込んでいる人を見た時には、「どうしたの?」と尋ねるだけで十分です。
それで答えてくれたなら、真剣に話を聞いてあげてください。
あまり答えたくない様子なら、そっとしておきましょう。
相手が話してくれるまで、こちらからはアクションしないようにします。
大変だったんだね
相手に共感を示すためには、「大変だったね」と相手の気持ちを代弁してあげましょう。
落ち込んでいる人は、精神的につらい状況に追い込まれています。
なので、その気持ちを考えて、言葉にしてあげるわけです。
そうすれば、「自分の気持ちを分かってくれた」と相手は感じるので、精神的な負担が和らぎます。
いつでも相談してね
落ち込んでいる人は、自分の殻にこもって孤立しています。
そういった人に、「いつでも相談してね」と声をかけてあげてください。
相手は「一人じゃないんだ」と感じるので、心にゆとりが生まれます。
あまり話したがらない人でも、落ち着いた時に相談してくれるはずです。
いつでも味方であることを伝えるために、この言葉を伝えるようにしましょう。
今のままで大丈夫だよ
自分の能力の無さや欠点で落ち込んでいる人に対しては、自分を肯定できるような言葉を伝えます。
自己否定を止めさせるために、自信を付けさせてあげるわけですね。
ただ、無責任に「大丈夫だよ」と言っても、反感を買う恐れがあります。
なので、自分の過去の失敗談などを伝えるのが効果的です。
「私も昔、○○で失敗したことがあって、・・・」と失敗談を伝えつつ、「でも今では立ち直ったよ」といった感じでつなぎます。
同じような境遇にあったことを伝えれば、慰めることで反発される心配はないでしょう。
以上、落ち込んでいる人を励ます方法を紹介しました。
周りに元気の無い人がいると、その場の空気が重くなってしまいます。
なので、少しでも早く元気になるように、励ましの言葉を掛けてあげてください。