話ベタはな人は、人前に立つだけで緊張してしまいます。1対1の会話であっても、緊張で頭が真っ白になってしまって、何も話せなくなる人がいますよね。大勢の前でのスピーチなどであれば、前日から眠れなくなったりします。
過度に緊張してしまうと会話に集中できなくなるので、思うように話せなくなります。そして、無理にリラックスしようとすると、余計に体が硬くなってしまうわけです。これを防ぐためには、自分なりの対処法を身に付けるしかありません。
ですから、緊張を克服できるようにトレーニングをしましょう。ここでは、緊張に対する対処方法を紹介していきます。
誰でも緊張してしまう
そもそも、緊張とは動物の本能的な行動です。自然界では、いつ外敵が襲ってくるか分かりません。なので、自分の身を守るために、危険を察知すると血圧を上昇させて機敏に動けるように準備をするわけです。
だから、心臓の鼓動が早くなったり、汗をかいてしまうのは正常な反応なんですね。緊張することは、決して悪い事ではありません。問題なのは過剰反応してしまうことです。緊張が強すぎると、頭が働かなくなって、まともに会話することができなくなります。
「自分を良く見せたい」という気持ちが強い人ほど、過剰に緊張してしまう傾向にあります。なので、無理に緊張を抑えつけようとするのではなくて、緊張しつつも気にせずに会話できるようにトレーニングすることが大切だということです。
ですから、緊張する自分に対して自己嫌悪になるのではなくて、緊張と上手く付き合っていく方法を身に付けるようにしてください。
緊張を和らげるための対策について
日頃から訓練を行うことで、緊張しにくい体質になることができます。そのために有効なのが、イメージトレーニングです。緊張しやすい状況を頭の中でシュミレーションしておけば、徐々に慣れてくるので緊張しにくくなるはずです。
具体的な方法としては、数人の前でスピーチしたり、自分がセミナー講師になったようなイメージを行います。初めは少ない人数から始めて、徐々に聴衆の数を増やしていきましょう。最初のうちは、イメージするだけでも緊張してしまうと思います。
しかし、毎日続けていけば、徐々に緊張が少なくなっていくはずです。こういったイメージは具体的に行うのがコツで、周りの人の表情や状況を細かく想像するようにしてください。人間の脳は、想像と現実の区別がつきません。なので、具体的であるほど効果が高くなりますから、しっかりと意識をしてください。
さらに、自分が話している状況を、楽しいとイメージをするようにします。ウキウキと楽しんで話している状況を想像することで、自分の中で苦手意識が減っていくはずです。話すことに対してポジティブに考えられるようになりますから、ぜひやってみましょう。
本番で緊張してしまったら
どれだけイメージトレーニングをしても、いざ人前に立つとガチガチに緊張してしまうことがあります。そういった時には、ツボをマッサージするようにしてください。実は、緊張に効くツボなどがありますから、そこを刺激することで多少は和らぐと思います。
労宮(ろうきゅう)
手の平のちょうど中央にあるツボです。ここを親指で押すようにすると、精神的な安定が得られます。
神門(しんもん)
小指の根元の延長線と、手首が交わるところにあるツボです。興奮した神経を落ち着かせる効果がありますから、緊張した時に有効となります。
ダン中(だんちゅう)
乳首の間の中央に位置するツボです。ここは、心臓の動機を抑えることに効果があります。息を吸いながら押して、吐きながら離すようにすると効果的です。
丹田呼吸法
また、ツボ以外にも呼吸法などもやってみましょう。「丹田呼吸法」と呼ばれるものがあり、自律神経を整えるのに効果があります。リラックスして緊張を和らげることができますから、ぜひやってみてください。
丹田とは、腹筋のことです。腹筋運動をしてみて、一番硬くなった部分が丹田です。そこに力を入れて深呼吸をすることで、全身をリラックスさせることが可能となります。
丹田が硬くなるのを意識しながら、ゆっくりと空気を吸い込んでください。そして、そのままゆっくりと空気を吐き出していきます。これを繰り返すことで、精神的に落ち着いてくるのが実感できるはずです。
以上、緊張した時の対処法について紹介しました。無理に緊張を抑えるのではなくて、緊張しつつも会話ができる状態を目指しましょう。緊張と上手く付き合えるようになれば、会話することが楽しくなるはずですよ。