統合失調症は、幻聴や幻覚などを伴う精神疾患です。主に40代くらいまでの、若い世代が発症しやすい病気だと言われています。割合でいうと100人に1人くらいですね。約1%なので、あなたの周りにも患者がいるかもしれません。
一般的な症状としては、幻聴や妄想、錯乱状態などの情緒不安定な状態。また、集中力の低下や無気力状態などといったことがあります。特に多いのが、妄想ですね。誰かに尾行されている、監視されている、盗聴されているなどといった思い込みが起こります。
妄想状態とは、根拠もないのに間違った情報を確信してしまっている状態です。なので、外部からいくら説得しても、全く効果がありません。こういった時には、抗精神病薬などで症状を抑えるといった処置が行われます。
20歳前後に発症するケースが多いようです。ただ、本人は妄想や幻覚を現実だと思い込んでいるために、自覚症状がありません。なので、周りの人間が気づいてあげることが、大切な要素と言えるでしょう。
そして、原因についてですが、その人の性格や育った環境などが複雑に関係しあって発症しているので、明確なことはわかりません。こういったことからも、非常に厄介な病気だということが分かります。
治療法に関しては、主に薬物療法がおこなわれます。ただ、薬物は一時的に症状を抑えるだけなので、根本的に病気を治すことはできません。また、根本的に治療が出来なければ、いつまでも薬に頼ってしまうことになります。そうすると、薬物中毒になる危険もあるので注意が必要です。
それで、薬物療法以外には、心理カウンセリングが行われています。ここでは、集団でスポーツやワークショップを行って、対人関係を構築する練習が行われます。これで、社会生活を問題なくこなせるように、練習をしていくわけです。
副作用もなく安全な治療法ですが、回復するまでに時間が掛かるのが欠点です。なので、薬物療法と組み合わせて行うことが、最も有効な方法だとされています。