会話が苦手な人は、雑談で話を盛り上げることができないという悩みを持っていると思います。面白いネタがあれば盛り上がるかもしれませんが、口が達者な人でなければ難しいですよね。だから、場がシラけるのを恐れて、委縮してしまう人も多いです。
でも、質問を効果的に使うことで、その場を盛り上げることはできます。相手の話を上手く引き出すことができれば、気持ち良く話してもらえるわけです。なので、口下手な人であれば、質問力を磨くのが良いですね。
ここでは、会話を盛り上げるための質問について紹介します。
話し手が主役の質問をする
他人の話を聞くときには、その人を主役にした質問をすると良いです。そうすることで、気持ち良く話してもらえるようになりますし、色々な話を聞き出すことができます。ダメなのが、モノや行動を主役にした質問です。これだと、会話が広がりにくくなってしまいます。
たとえば、以下のような感じです。
自分:「そうなんですね。どんな絵を描くんですか?」
相手:「風景が多いかな。たまに、動物なんかも描きますよ。」
上の例では、「絵」を主役にした質問をしています。これでも会話としては成立していますが、あまり話しが広がりません。話を盛り上げるための質問では、あまり限定をしない方が良いです。
では、これだとどうでしょうか。
自分:「へぇ!絵を描くのって楽しそうですね。」
相手:「無心になれるというか、嫌なことも忘れられますよ。この間とか、・・・」
この例では、「絵を描く人」を主役にした質問をしています。話し手は自分のことを話せるので、自由度が高いわけです。面白いエピソードが聞けたりするので、そこから話を広げることができます。
このように、相手が自由に話すことができる質問をすれば、会話の展開が一気に広がります。なので、幅広く答えられる質問を用意してください。
話し手の気持ちを尋ねる
相手に気持ち良く話してもらうには、その時の気持ちを尋ねるのが一番です。そうすれば、自分の内面にある感情を話してもらえるので、深い会話をすることができるわけですね。
自分:「マジで!その時にどう思った?」
このような質問をすれば、話し手は当時の感情を語ってくれるはずです。生の芸能人を見て興奮した様子を話してくれるので、話は盛り上がりやすいですよね。
ポイントとしては、最初に共感の相槌を打つことです。上の例だと、「マジで!」と相手の興奮を代弁する相槌を打っていますよね。これで相手は話に乗ってくるので、気分良く話してくれるようになります。
また、場面を絞って質問するのも効果的です。
自分:「始まる前はどんな気持ちだった?」
漠然と「どう思った?」と聞くと答えにくいですが、始まる前に限定することで答えやすくなっていますよね。なので、質問の範囲が広くなりすぎないように、時には限定的な質問をするようにしてください。
相手が答えやすい質問をすることが、話を盛り上げるコツです。
質問と思われない質問をマスターする
相手の話を聞きだそうとして、矢継ぎ早に質問を繰り返す人がいます。これだと、相手は尋問のように感じてしまうため、敬遠されてしまうかもしれません。なので、質問と思われない質問のテクニックをマスターしましょう。
自分:「へぇ、楽しかったでしょ。」
こういった聞き方をすることで、露骨な質問だとは思われません。実際に楽しかったなら、その時の様子を話してくれるはずです。また、楽しくなかったとしても、その理由を話してくれるでしょう。
これは色々な場面で使えるテクニックなので、覚えておくと良いですね。
「元気そうだね」(元気でしたか?)
「高学歴っぽいね」(大学はどこですか?)
話のうまい人は、会話の中で頻繁に使っている方法です。ちょっと質問が多いかなと思ったら、こういったテクニックも活用してみてください。
自分が知らない話題が出た時の対処法
自分にとって興味のある話題であれば、誰でも話を盛り上げることができるでしょう。話を聞くこと自体が楽しいでしょうし、自分にも知識があると話を合わせることもできます。だから、同じ趣味を持っている仲間同士だと、楽しく会話ができますよね。
しかし、問題なのは、自分が知らない話題が出てしまった時です。相手が楽しそうに話していても、全く内容を理解できなければ話を合わせることができません。その結果、会話が広がらずに沈黙になってしまうことがあります。
そういった場合には、素直になって教えてもらう姿勢で会話をしてみてください。相手は自分の話を聞いてもらいたいと思っているので、それを熱心に教えてもらうつもりで聞けば良いわけです。
自分:「ボクシングってカッコいいよね!」
上の例だと、自分がボクシングに興味が無かったとしても、「カッコいいよね!」と共感してあげましょう。「ボクシングは興味ないんだ」なんて言ってしまったら、相手は話す気を無くしてしまいます。
そして、5W1Hに沿った質問で、話の全体像を掴みましょう。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
- いつやってたの?
- 会場はどこだったの?
- 誰の試合だったの?
- どんなKOだったの?
これだけの情報が聞ければ、大まかな話の内容は理解できるはずです。
そして、次に話し手の気持ちを理解してあげましょう。人が会話をするのは、自分の気持ちを理解してほしいからです。なので、話し手の気持ちを聞き出してから、それに共感してあげれば良いわけですね。
人は誰でも、自分の気持ちを分かってほしいと思っています。だから、話を聞いてもらうよりも、その話をしている自分の気持ちを理解してもらいたいわけです。これを分かっていなければ、聞き上手になることはできません。
こういった質問をすれば、相手はボクシングにかける思いを語ってくれるはずです。それに対して共感を示すことで、相手は自己重要感が満たされると思います。
プライベートな情報を引き出す秘訣
表面的な会話しかしていなければ、いつまでも距離感を縮めることはできません。少しずつ相手のプライベートな情報を引き出していくことで、会話を盛り上げることができるわけです。ただ、人によっては答えたくない場合もあるので、注意が必要ですね。
スムーズに相手のプライベートな情報を引き出すには、タイミングにフォーカスしてみてください。普通に会話をしていると、相手のプライベートが見える瞬間があります。そこを狙って質問をすることで、抵抗感なく答えてくれる可能性が高いです。
自分:「祭りと言えば、金魚すくいですよね。」
相手:「うちの地元では、大きな太鼓を叩くんだ。」
自分:「出身はどちらですか?」
上の例だと、相手が地元の話をしてきたので、プライベートな質問ができるチャンスとなります。この流れで、「出身はどちらですか?」と質問するのは自然な流れですよね。だから、相手も簡単に答えやすくなります。
唐突にプライベートな質問をすると不審がられますが、流れに沿った質問なら抵抗が無いということです。人によって答えてくれる範囲が異なるので、相手を見ながら質問をしてください。
どうしても質問する隙が見つからないなら、「○○について聞いても良いですか?」と遠慮気味に尋ねてみてください。大抵の場合なら答えてくれるはずですし、話したくなさそうであれば別の話題に変えましょう。相手の逃げ道を用意してあげることが大切ですね。
以上、話を盛り上げるための質問方法を紹介しました。上手く相手を乗せてあげて、話を広げられるようにしてください。相手を中心に会話を展開することで、楽しく話すことができるようになるでしょう。