用件を伝えたり接客をしたりなどの事務的な会話はできるけれど、雑談ができないという人はかなり多いと思います。明確な目的がないために、何を話せばいいのか分からないといったことになるわけですね。
こういった状態だと、日常のコミュニケーションに支障が出てしまうでしょう。友達を作ることができませんし、人と接することが苦手になってしまいます。社会で生きていく以上、人間関係は欠かすことができません。
なので、会話の苦手意識を克服できるようにしましょう。
目次
コミュ障とは何か?
最近、「コミュ障」という言葉が、ネット上などで頻繁に使われるようになってきました。コミュ障とは、コミュニケーション障害の略で、上手く会話ができない人を指す言葉です。
全く会話ができないわけでもなく、初対面の人との会話や仕事上の事務的な会話は平気だったりすることが多いですね。
ただ、少し親しくなってくると、話すことが無くなってきて会話を盛り上げることができなくなります。なので、表面上はコミュ障だと気付かれない場合もあるようです。
コミュ障には、「ダウナー系」と「アッパー系」の2つの種類があると言われています。
ダウナー系
- 人見知りが強くて、自分から話しかけることができない
- 発声や滑舌が悪いので、話すこと自体が苦手である
- 嫌われるのが怖くて、思ったことを発言できない
- 人前に出ると頭が真っ白になる
アッパー系
- 自信過剰で何でも自分が正しいと思っている
- 他人が話している途中で割り込んでくる
- 空気を読まずに大声で話し続ける
- 基本的に相手の話を聞いていない
一般的にコミュ障といえば、ダウナー系を指すことが多いようです。内気で積極的に話せない人は、コミュ障だという自覚を持つようにしましょう。
コミュ障になってしまう理由とは?
コミュ障は生まれつきでなく、後天的になってしまうことがほとんどです。私生活で会話に対するトラウマができてしまって、それが原因でどんどん話せなくなってしまうわけですね。
具体的にいうと、以下のようなプロセスとなります。
- 言い間違いなどをしてしまって、人前で恥をかく
- 周りの目を必要以上に気にするようになる
- 変に思われるのが嫌で言いたいことが言えなくなる
- 人と話す機会が減っていく
- 口数が減るので、会話のスキルが一向に上達しない
- さらに苦手意識が強くなる
大まかにいえば、大体こういった過程でコミュ障になっていくようです。
自分の殻に閉じこもってしまうので、どんどん会話が苦手になってしまうのが特徴ですね。そのまま放置していると、対人恐怖症になってしまうかもしれません。
特に、大人になるほど友達を作りにくくなりますから、早目に克服できるようにした方が良いでしょう。
コミュ障を克服するための6つの方法
高い理想は捨てる
コミュ障の人は、高すぎる理想を持っていることが多いです。お笑い芸人のように、面白おかしく会話しなくてはいけないと思っているわけですね。それだと、上手く話せない自分に対して、劣等感を持ってしまいます。
そうではなくて、理想を捨てて軽い感じで話すことを心がけてみてください。肩の力を抜いて話すことで、変なプレッシャーから解放されるはずです。笑える会話でなくても、世間話をするだけで構いません。
特に、最初のうちは会話スキルもありませんから、面白い会話なんてできないでしょう。慣れてくると共通の話題なども見つけやすくなりますし、盛り上がる話し方も身についていくと思います。
だから、最初から多くを求めないことが大切ですね。
何でも良いから話すクセを付ける
上手く話そうと意識をしすぎると、会話ができなくなってしまいます。とにかく話す回数を増やさないと意味がないので、積極的に誰かと話すことを意識しましょう。挨拶だけで終わっても構いませんし、すぐに沈黙してしまっても大丈夫です。
どれだけ本を読んで知識を増やしても、実践を積まなければ意味がありません。相手との距離感や話すタイミングなど、実際に会話をしないと分からないことも多いです。失敗しても良いので、話す回数を増やすことを心がけてください。
嫌われるのが怖くて言いたいことが言えない人も多いでしょうが、言ってみなければ何も始まらないわけです。言わない後悔よりも、言った後悔のほうがマシだと思いましょう。
話の内容だけに集中する
コミュ障の人は、いつも相手の顔色を窺ってしまうという特徴があります。「変に思われてないだろうか」「退屈されないだろうか」などと考えて、不安になってしまうわけですね。こういった状況になると、会話に集中できなくなってしまいます。
相手の話を聞いていなかったり、支離滅裂なことを言ってしまったりするかもしれません。これだと、逆に嫌われてしまいますよね。なので、余計なことは気にしないようにしてください。
大切なのは会話の内容ですから、ちゃんと意思疎通ができるかどうかを重要視する必要があります。つまり、自分の言いたいことを明確に伝えて、相手の話の意図を読み取るということです。これに集中していれば、相手の顔色が気になることはありません。
余計な意識を持つことが無くなるので、気楽に話せるようになるでしょう。気持ちを集中させるポイントを、間違えないようにしてください。
聞き上手になる
昔から言われていることですが、「話し上手は聞き上手」という言葉があります。つい、自分が話すことに一生懸命になってしまいがちですが、相手の話す言葉に集中してみてください。そうすれば、相手が気持ちよく話してくれるようになるはずです。
聞く時のポイントとしては、相手の気持ちに共感するということですね。積極的に共感するようにすれば、相手は楽しく話してくれるようになります。「でも」「だって」などが口癖になっていて、何にでも反論する人は注意しましょう。
人は誰でも、自分の気持ちを分かってほしいと思っています。だから、話を聞いてもらうよりも、その話をしている自分の気持ちを理解してもらいたいわけです。これを分かっていなければ、聞き上手になることはできません。
うなずきや相槌などを多用して、共感していることを態度で示すようにしてください。自分では共感しているつもりでも、それが相手に伝わらないと意味がありません。だから、しっかりとリアクションを取ることが重要ですね。
相手に興味を持つ
コミュ障の人が持つ悩みとして、「何を話せばいいのか分からない」といったことがあると思います。いくつかの話題を用意していても、それが無くなってしまうと沈黙しまうわけですね。それが嫌で、会話するのが怖いという人も多いでしょう。
そういった時には、相手に対する興味を持つようにしてください。そうすれば、自然と話の内容は思いつくはずです。たとえば、サッカーについての話になったなら、相手に興味を持つことでいくらでも話題は浮かんできます。
- どこのチームが好きなんだろう?
- どの選手が好きなのか?
- 昔、サッカー部だったのかな?
- 思い出に残っている試合はあるのか?
- サッカーを好きになったキッカケは?
少し考えただけでも、これくらいの疑問が出てきました。何か疑問に思うことが見つかれば、それについて質問することで会話になりますよね。そして、話を続けていくうちに新しい疑問が生まれるはずなので、それをまた質問すれば良いわけです。
このように、ちゃんと相手に興味を向ければ、話題なんて無限に出てきます。話すことが思いつかないのは、相手に興味を持っていないだけだということを覚えておきましょう。
意識的に笑顔を作る
会話に対して苦手意識を持っていると、知らず知らずのうちに顔が強張ってしまいます。緊張感が高まっているので、それが表情に出るわけです。
自分が逆の立場だったら分かると思いますが、顔が強張っていたり無表情の人には話しかけづらいですよね。自分の周りに人が寄ってこなくなるので、表情には気を付けるようにしましょう。
話しやすい空気を作るためには、笑顔を欠かすことはできません。ニコニコしている方が明るい雰囲気になりますし、一緒にいて楽しいと思うはずです。初対面の人とでも距離感を近づけることができるので、意識的に笑顔を作るようにしてください。
第一印象は、出会って3~7秒で決まると言われています。なので、初対面の人と会う時には、最初が肝心です。少しでも印象を良くするために、笑顔を意識するようにしましょう。笑顔は最大のコミュニケーションツールであり、距離感を一気に縮めることができます。
笑顔を作ると顔の筋肉が疲れる人は、少しだけ口角を上げることを意識しましょう。口元をニッコリさせるだけでも、雰囲気は大きく変わるはずです。
以上、コミュ障を克服するための方法を紹介しました。
人間社会にいる以上は、死ぬまで一生コミュニケーションを取らないといけません。人と接することは楽しいことですから、コミュ障を克服して気楽に誰かと話せるようになりましょう。